八ヶ岳の清らかな湧き水で車のお祓い|山梨

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2019.01.21

八ヶ岳の清らかな湧き水で車のお祓い|山梨

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八ヶ岳の清らかな湧き水で車のお祓い|山梨

ここ山梨県北杜市小淵沢、八ヶ岳の南麓の自然豊かな清緑の森の中に鎮座する身曾岐神社での、車のお祓い・交通安全祈願は、特別です。

特別である点は、

  • その他の祈願は、火祥殿で執り行われるのに対し、車のお祓い・交通安全祈願だけは、水祥殿で執り行われる。
  • 八ヶ岳の清らかな湧き水を以て、車のお祓いがなされる。

水祥殿はお水そのものを祀る

水祥殿では、お水そのものを神座に祀っています。

火祥殿に祀られる火は、陽であり、天。対して、この水祥殿に祀られる水は、地。

この天地(日本語では、あめつちとも読みます)の恵みをいただいて、そのむすびの中に生かされて生きているのが、私たち人間を始め、この世のあらゆる生きとし生けるいのち(生命)です。

この天地の恵み・おかげさまに感謝することを忘れていては、今良くても、末必ず危うくなります。

火を祀る火祥殿では、日々、天の恵みに感謝申し上げ、お水を祀る水祥殿では、日々、地の恵みに感謝申し上げる。これが身曾岐神社の日常の営みの一端です。

八ヶ岳の清らかな湧き水

水祥殿の中央、しめ縄を引き廻らしたところは、井戸になっており、八ヶ岳の湧き水(汲み上げています)が引かれています。

地元の方々は、八ヶ岳の湧水を次のように言い伝えています。

八ヶ岳の湧き水というのは、およそ80年かかって、湧いて出てくる。

ちなみに、手水舎にも同じお水が引いてあります。手水舎は、神さまに参る前に、身を清める、すなわち、手を洗い口を漱ぐところです。鳥居をくぐって、すぐ左側にあります。

およそ80年かかって湧いて出てくるということは、つまり、今日使ったお水は、実に、今から80年前―おそらくまだこの世には生まれていません―に八ヶ岳の峰に降った雨水、もしくは雪が解けた水。それが、地中に深く浸透して清めに清められて、今日、ようやっと湧いて出て来た水ということになります。

お水は天地をめぐっている

水というのは、天地を循環しています。大海の水が陽の光で熱せられ蒸発して水蒸気になって天に昇ります。空では、集まって雲を形成し、雨となって、場合によっては、雪となって、地表に降り注ぎます。そして、地面に落ちた雨水は、低きにながれ、小さな流れから大きな流れとなって、川を下り、海に出て行きます。そして、また、… というぐあいです。

このように、お水は天地を循環しています。

では、これを私たち人間の社会に照らしてみれば、現代の社会において循環しているものは何でしょうか。

現代の社会において循環しているもの

これは、差し詰め、次の二つになります。

ひとつは、お金。すなわち、貨幣。経済のながれ。

水の湧いて出るところ、水が流れるところ、そのようなところには、水神さまや龍神さま、弁天さまが祀られています。銭洗弁天とかだと、文字通りお金を水で洗いますね。

もうひとつは、交通の行き交い。

日本も今や車社会。多くの車両が、人の移動や物資の運搬を担っています。そのおかげで通販などは注文した翌日にはもう届いています。

以上のような理由から、ここ身曾岐神社では、お水を祀る水祥殿において、交通安全祈願を執り行い、お車のお祓いをさせていただいています。

きれいな雑巾で拭くからきれいになる

掃除するとき、例えば拭き掃除。1日経てば、どこもかしこも、塵や埃が積もります。

よごれているからきれいにしよう。そのとき、どうしますか。

そうです。雑巾を使います。雑巾を持って来て、雑巾で拭くと、きれいになります。そのとき、汚い雑巾は、決して使いませんね。きれいな雑巾を使います。

当たり前の話しをしているのですが、

では、人間も1日過ごせば、身体(からだ)は汚れます。心だって―心がけがれるという表現があるぐらいですから―よごれます。その汚れをそのままに、また次の日、人と会う、お仕事に携わる。それはどういうことでしょうか。

汚れたまま人とかかわって、あるいは、お仕事にたずさわって、よいことがあるのでしょうか。

相手を汚すばかりです。まるで、汚い雑巾を持って、拭いて歩いて回っているようなものです。

ですから、きれいな雑巾を使うからこそきれいになるごとく、人間もみそぎをしてきれいになって、人とかかわる、お仕事にたずさわるからこそ、自分は汚れこそすれ、相手・対象はきれいになる。つまり、運ばれていく良き縁に恵まれるワケです。

車のお祓いをするのも、きれいな祓い具を使ってお祓いするからこそきれいになります。

他の多くの神社では、お車をお祓いするとき、神主さんが大幣(おおぬさと読み、大麻とも書く)で以ってお車を前方から、あるいは、前方と後方の二方から、もしくは、左右も含めて四方からお祓いします(おおぬさを左右左と振ります)。

一方、ここ身曾岐神社では、水祥殿の神座である井戸からお水をいただき、そのお水に榊の大麻(おおぬさ)を浸し、その大麻でお車をお祓い致します。神職が大麻を振る際、時として、水しぶきが飛ぶ様を目にすることもあります。

人の一生にも相当する実に長い時間をかけて清めに清められた八ヶ岳の湧き水をご神水としていただき、お車のお祓い、ならびに、交通安全祈願を執り行っています。

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