厄年(前厄、本厄、後厄)のご祈祷では、「形代(かたしろ)」を使います。
形代(かたしろ)は、紙を人の形に切ったものです。
夏越の大祓や年越の大祓の行事においても、知らず知らずのうちに積み重ねたツミ・ケガレを祓い清めるために使われています。
この形代(かたしろ)を使う手法は、少なくとも記録に残る範囲においても奈良平安の昔から行われているものです。
つまり、優に1400年ぐらいの間行い続けられている祓い清めるための方法です。
形代(かたしろ)は身代わり
人のかたちをした形代(かたしろ)は、あなたの身代わりです。
ドラマや映画などでは、身代わりとして、わら人形が出てきますが、、、
あなたが携えているツミ・ケガレを形代に託すために使います。
形代(かたしろ)の側から言えば、
形代(かたしろ)は、あなたのツミ・ケガレを引き受けてくれる代物。
つまりは、あなたの身代わりということになります。
どのようにして託すの?
では、どのようにしてツミ・ケガレを託すのか?
詳しくは、神道の修行座において伝えています。
息のことを他の神社で耳にすることはあまりないと思いますが、多少言い過ぎになることをお許し頂けるなら、身曾岐神社は息のことばかり。
なぜか?
神道の修行座に参加されるとわかります。
ツミ・ケガレをどのようにして形代(かたしろ)に託するのか。
息を吐きかけて、託します。
息を 吹きかける ではないです。
実際に、ご祈祷をお受けになれば、一切お分かりいただけるはずです。
子どもだましな感じですが、
形代(かたしろ)を使って祓い清めるこの方法は、少なくとも1400年ぐらいは優に歴史がある方法です。
1400年も続いている
という重みを感じてみましょう!
実は、
水に流す
という言葉がありますが、
これは、この形代(かたしろ)による祓い清めから来ています。
流し雛(ながしびな)の淵源です。
つまり、ツミ・ケガレを託した形代(かたしろ)、これをどうしたかと言うと、
分かります?
川に持って行って、川の水に流したのです。
すると、川の水の流れに乗って、やがては大海に出て、潮でもまれて、洗われてきれいになるという図式です。
今は環境問題?
ところが、今は、川に流すと、環境問題とか言われます。
ですから、身曾岐神社においては、火によって、お焚き上げします。
その時点で、あなたが形代(かたしろ)に託したツミ・ケガレは、一切消除ということになります。