観月祭

仲秋に月見をする習慣は平安時代に中国から伝来し、宮中など貴族社会に限られた行事で、歌を詠んだり、管弦を楽しんだりと風流なものだったと伝えられています。


旧暦8月15日が「仲秋の名月」の日です。かつて芋が供えられることが多かったことから「芋名月」の別名を持っています。


現在の暦(旧暦に対して、新暦とも言われます)は太陽暦なので、仲秋の名月は毎年日付が変わります。


当社では、旧暦の8月15日の日に、観月祭を執り行います。


当社の観月祭は、伯家が伝承してきた日神拝・月神拝にもとづきます。伝書によれば、古くは、春分の日に日神拝を、秋分の日に月神拝を修していたようです。


お月さまは、月神の化身とみなされます。観月祭のお祭りの中では、式中、月の神様の御名(御神號)である「月読命(つきよみのみこと)」を唱えます。「つきよみのみこと、つきよみのみこと、つきよみのみこと、・・・」と何回も何回も唱えていきます。 本来は1年365日ですので、365回唱えるところを観月祭では、各月10回として12ヶ月、つまり計120回 お唱えします。


つまり、御神徳を称え、天地自然の働き、恵みに感謝の祈りを捧げるわけです。


目には見えませんが、私たちが住むこの地球と夜空に浮かぶお月さまとの間には引力がはたらいており、このおかげで、潮の満ち引きがあることは、あなたもご存じでしょう。女性の月のものもそうですし、出産も満月の日が多いことはよく知られています。


私たちの暮らしは、こうした目に見えないはたらきのおかげで成り立っています。


こうしたおかげさまを、日々、感謝の心で受けとめていくことが大事なのです。

身曾岐神社の観月祭は、月神さまの、ひいては、この天地(あめつち)のおかげさまをかみしめ、感謝の誠を捧げていく機会です。


「つきよみのみこと」、「つきよみのみこと」、・・・、とご一緒にお唱えしませんか。


「神は人の敬いによってその威を増し、人は神の徳によって運を添う。」 神を敬い尊ぶことの大事さを教える言葉です。御成敗式目の第一条にこの言葉があります。


お祭りの後は、お直会(なおらい)。能楽殿の上に浮かぶ月を愛でながら、お団子をいただきます。

参列ご希望の場合は、事前にお電話でお申し出ください。


電話番号:0551-36-3000
受付時間:午前9時~午後5時