昭和の日のみ祭り「平和祈願祭」

例年は、昭和の日(4月29日)の頃に、ちょうど合わせたかのように、本殿脇にある山桜が満開を迎えます。本殿前のみ祭りに色を添え、非常に絵になるのであります。

平和祈願祭
令和2年4月29日撮影

心配は、お天気模様です。万が一雨天の場合は、火祥殿での齋行となります。あらかじめご了承ください。

よろしくお願い致します。

齋行にあたって

2年前、当祭儀の名称を『平和祈願祭』とし、本年いよいよその趣旨を明らかにするべく今日まで鋭意準備を進めて参りました。
向かうところは、人類共通の願いである「平和を希求する」その真理から来るものであります。
さて、祭祀の支柱とは祝詞にございます。今年から新生する『平和祈願祭』へ寄せられた思想とは、母なる国この日本が古来何を以て「平和」が実現されるのか、平和なる世を如何に受け止めていたのか、それを毎年、昭和の日に再確認、原点回帰することにございます。
それは、日本最古の歴史書『日本書紀』神代 天孫降臨章に示されている五大神勅に求められます。五大神勅とは当社の主祭神であられる天照大神、また髙皇産靈尊の御言葉になり、君民一体の道こそが恒久平和の道と説諭され、天下泰平、国家安穏の原点になります。天皇と国民の関係と、その揺るがぬ絆が語られています。
時を経て、その精神は歴代天皇に受け継がれ、本祭儀の祝詞の一部は遠く奈良時代称徳天皇の勅を拝し、そしてご案内状にも掲げさせて戴いた明治天皇の御製も拝しております。
君は生きとし生ける生命を普く尊ばれ慈しみ、民は君を仰ぎ奉り支え奉る、これこそが神代から伝えられた天下泰平の道でございます。この神代からの神勅を奉じ、神々の御意に沿え奉る御祈念を只管に仕え奉ること、これを当祭典『平和祈願祭』の柱とさせていただく次第でございます。
   宮司拝

世の平安を祈るみ祭り

天地自然を教典とする生命(いのち)の信仰、生命(いのち)をこそ神と気づき、生命(いのち)を尊び、世の平安なることを願い祈る、古神道の伝統にもとづく祭典です。

明治天皇の御製に

天地の中に生まるる生命みな 神の姿と見てぞ畏れよ

近年において、日本の国では、先の大戦は言うまでもなく、阪神淡路大震災や東日本大震災などの地震やまたそれにともなう津波による災害、また台風・豪雨・豪雪による災害や、火山噴火による災害、さらには、イルス感染やその他病いによるなど、多くの方が亡くなり、また世界に目を転じれば、自然災害ばかりではなく、感染症の流行、加えて、人々の争いは依然止まず、戦争やテロに民間人が巻き込まれたり、飢餓によって、多くの人々の命が失われています。

これらは、収まるどころか、ますます苛烈になっているように思えます。

我が国は先の大戦をはじめ幾多の苦難を乗り越えて今があります。そのおかげさまに感謝の誠を捧げ、今まで以上に「いのち」に深く念いを置いて、人類の様々な苦難のもとにあるケガレの大根を絶ち、浦安く心豊かな世を希求するみ祭りを齋行致します。

浦安舞の奉納

浦安舞(うらやすのまい)は、昭和15年、皇紀2600年を奉祝して、

昭和天皇の御製

天地(あめつち)の神にぞ祈る朝なぎの海のごとくに波たたぬ世を

を頂いて作曲作舞された神楽舞です。

平和祈願祭では、この浦安舞を奉納し、この歌にこめられた御心のままの世の現出を祈ります。

浦安舞
浦安舞 奉納、平和祈願祭にて

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