例祭

ここ身曾岐神社は、本殿に天照太神を、そして同じ御殿に身曾岐自在神をお祀りしています。例祭(例大祭とも言う)は、ご祭神身曾岐自在神にちなんだお祭りです。


身曾岐自在神、生前の御名は、井上正鐵。由緒書にも記されているとおり、神道の歴史において決して忘れてはならないお方。神道中興の祖であります。

例祭

医者でもあった井上正鐵は、多くの人の病を治す中、「医術で病は治せても、人の心までは救えない」と悟り、 人心の救済の道を求めて諸国を遍歴。最後に辿りついたのが、神道(かむながらのみち)でした。


江戸時代、神職としての資格を得るには白川家か吉田家に入門するしかなく、井上正鐵は白川家の門をたたきます。白川家は花山天皇の御代より神祇伯を代々相承していた名門で、宮中の祭祀、ならびに日本神祇行政を仕切っていました。


井上正鐵はここで神職となり、以後、この世を去るまで救世済民の道を進みます。


没後は弟子たちが井上正鐵を偲んで出した井上神社建立の願いが聞き届けられ、明治12年に井上神社は創建されました。そして時は流れ、昭和61年に身曾岐神社と改称。山梨県・小淵沢に遷座し、現在に至っています。


まさに井上正鐵なくして、今はありません。


よって、身曾岐神社では井上正鐵のご生誕日である8月4日を例祭日と定め、4日を例祭本宮、前日3日を宵宮として、毎年お祭りを執り行っています。宵宮は宮中での御神楽の儀を擬して八ヶ岳薪能と銘打ち、能を神様に奉ります。


混迷を極める今こそ、井上正鐵が人生をかけて得た“みち”を歩むことが、私たちの人生の豊かさ、ひいては世の安寧に繋がります。 尊いご神縁を頂けたことに感謝し、世の平安、国の隆昌を共に祈りましょう。


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